食品の製造において、従来よりも一層の安全性を確保する為にアメリカで考えられたHACCPは元々は宇宙食の開発のための食品製造の管理手法です。
1960年代に考えられたHACCPは、1973年にアメリカの食品医薬品局が缶詰食品の製造基準として導入されたのをきっかけに普及され、食品規格委員会であるCodexが各国に推奨するまでとなり世界中に広まることとなりました。従来の最終工程で抜き取り検査をする手法とは異なり、工程ごとに管理する手法はより問題点が早く見つかることで安全性が高まることもあり、取り入れる国も増えています。今では世界中でHACCPの管理手法を取り入れているという事で、安全な食品を製造している企業であるという一つの目安になりつつあります。
その為、日本からアメリカやEUに牛肉や水産加工品等を輸出する場合にはHACCPの認証を受けていないと輸出しても受け入れてもらうことができません。牛肉の場合、カナダやメキシコ、香港やフィリピン等でも義務化としており、今後も世界的に広がっていくとされています。日本で認証を受けるには各種団体と審査機関があり、企業の規模や流通の範囲などでも異なり、地域HACCPと呼ばれる地方自治体が定めた基準の認証や全国菓子工業組合連合会等の業界団体での認証、総合衛生管理製造過程等の厚生労働省の認証等の様々なものがあります。認証機関によってマークも異なり独自の基準がそれぞれ設けられています。