HACCPとは「危害分析重要管理点」と訳され、食品関係の業界に関係する制度です。
Hはハザード・Aはアナライズ・Cはクリティカル・Cはコントロール・Pはポイントのことで、各英文字の頭文字を合わせた言葉にし「ハサップ」「ハセップ」などと呼びます。もともとはアメリカが発祥の制度ですが、世界中で導入が進められています。日本でも厚生労働省は原則としてすべての食品関係の事業者に対してHACCPに沿った衛生管理を求めています。そのために、リーフレットや手引書・導入例などにより啓蒙活動をしているのです。
HACCPが求めている管理は、原材料の受入検査・記録、調合における比率確認・記録、充填工程での温度管理・充填量の確認記録、密封時の密封性の確認・記録、重要管理点の熱処理における殺菌温度・殺菌時間の連続的監視、冷却過程の水質や水温の確認・記録、包装過程の衝撃や温度の確認・記録、そして出荷工程となります。これらにより従来の衛生管理と比較して、不具合品の出荷を未然に防止し、不具合原因の究明が用意に可能となることが期待できるのです。
HACCPを導入するためには7原則・12手順というものがあり、導入が決定されたなら組織として、これらの手順に沿って実施をします。認定は公益法人日本食品衛生協会などの機関が、普及認定員を企業などに派遣して行いますが、認定後はHACCPマークの表示が食品包装に表示可能です。メリットとして一番多いのは、社員の衛生管理に対する意識向上で、次に社外に対するアッピールができるということです。